呉江浩大使、中日ハイレベル人文交流フォーラムに出席
2024/04/16

 4月10日、呉江浩駐日大使は中国公共外交協会と中国大使館の共催による中日ハイレベル人文交流フォーラムに出席し、あいさつを述べた。中国公共外交協会の呉海龍会長、日本の福田康夫元首相、高村正大外務大臣政務官が開幕式に出席し、中国日本友好協会の程永華常務副会長、日本の宮本雄二元駐中国大使、日本経済団体連合会の佐藤康博副会長ら中日両国の各界の代表100人近くが参加した。

 呉大使は次のように表明した。中日両国は互いを重要な隣国と見なしている。現在、中日関係は過去を受け継いで未来を切り開く正念場にさしかかり、一連の複雑な要因にも直面している。双方は昨年11月の両首脳会談の重要な共通認識〈コンセンサス〉を指針として、矛盾や相違を適切に処理し、また人文交流と実務協力を強化し、両国の戦略的互恵関係の前向きな発展を共同で推進すべきだ。

 呉大使は次のように述べた。人文交流は時代とともに栄え、世代とともに変化する。中日文化融合のシンボルは時代を経てますます新鮮に感じられるようになり、社会生活のあらゆる面に浸透している。われわれは深い歴史的・文化的な蓄積から価値観やアイデンティティーを見いだすだけでなく、新しい時代に両国の人々がお互いを知り、親しくなる道を開くためにも、新しい取っ掛かりと伝達手段を創り、掘り起こす必要がある。

 呉大使は次のように述べた。双方が人的往来を一段と拡大することを希望する。特に、青少年と地方友好都市間の交流を拡大し、中日関係の将来を担う後継者を育て、友好の機運を再び高め、盛り上げなければならない。両国のメディアは人文交流の重要な担い手であり、今年は中日記者交換60周年にあたる。双方のメディアが総合的、客観的な、真実の中国と日本の姿を示すことを希望する。

  呉会長は次のように述べた。現在の中日関係は満足のいくものではなく、日本が歴史、現実、未来という長期的な考えから、遠い親戚と近い隣人の関係をうまく処理することを希望する。中日という二つの国と両国の人民が互いに尊重し、互いを成功させ、仲良く付き合うことを期待している。中国公共外交協会は今後もこれまでと変わらず中日友好のために、たゆまず努力する。

 福田元首相は次のように述べた。日中両国には2000年余りの交流の歴史がある。両国関係が発展する過程において、民間の力がかけがえのない役割を果たしてきた。双方はより一層、民間外交の強みを生かし、官民一体の交流・協力の拡大を推進し、互いの理解と信頼を促進すべきである。

 高村外務大臣政務官は次のように述べた。昨年11月、日中の両国首脳は戦略的互恵関係の全面的な推進という両国関係の位置づけを再確認し、各分野の交流・協力を強化することで一致した。本日のフォーラム開催は両国首脳の重要なコンセンサスの実行である。双方の参加者が深く交流し、ポジティブな成果を得ることを希望する。

 フォーラムは「新しい時代にふさわしい建設的かつ安定的な中日関係の構築」をテーマに、政治、経済、人・文化、青少年交流など多くの議題をめぐって研究討論が行われ、中日の各分野・各レベルの交流を促進するための積極的な建言や献策がなされた。また当日午後には中日メディア対話会が開催された。